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川村 英之; 広瀬 直毅*; 中山 智治*; 伊藤 集通
no journal, ,
本研究では、1999年10月から2008年1月の期間において、日本原子力研究開発機構が津軽海峡を航行するフェリーに設置した超音波流速計で測定した海流データを整備した。津軽海峡における海流の特徴を把握することは、周辺に立地する原子力施設等から放出される放射性物質の海洋中移行の予測や津軽海峡に卓越する津軽暖流の特徴の解明等に役立つと考えられる。本研究で作成したデータベースは、日毎のデータファイルから構成されており、1999年10月から2008年1月まで合計2,211のデータファイルが格納されている。データファイルは、Ocean Data View (ODV) spreadsheetの形式に基づいて整備されており、海流の流速の東西・南北成分やデータの品質フラグ等が記録されている。データ取得率に関しては、冬季ではデータが欠損している期間が比較的多かったが、夏季には安定してデータが取得されたことを確認した。また、データを解析した結果、津軽海峡の中央部には津軽暖流に伴う強い東向きの流れが卓越していたことを確認し、本データベースを詳細に解析することで、津軽暖流の物理的メカニズムを解明することが期待できる。今後は、作成したデータベースが広く利用されることで、海洋学的な発見やデータベースの品質向上が期待される。